<亡霊たち>のさざめく舞台。東京都庭園美術館で生まれる 新しい眼差し。

クリスチャン・ボルタンスキー アニミタス-さざめく亡霊たち
会 期: 2016年9月22日(木・祝)~12月25日(日)
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[《アニミタス》(小さな魂)、2014年 Photo: Angelika Markul Courtesy the artist and Marian Goodman Gallery]

フランスの現代美術家クリスチャン・ボルタンスキー(1944年-)は、映像作品やパフォーマンス性の高い作品を制作していた初期から現在まで一貫して、歴史の中で濾過される記憶の蘇生、匿名の個人/集団の生(存在)と死(消滅)を表現してきた。
自己の幼年時代の再構築にはじまるボルタンスキーの記憶をめぐる探求は、次第に他者の記憶のアーカイヴへとその主題を移し、1980年代には、ヨーロッパを中心に歴史認識を再考する議論が活発化した社会状況や、ユダヤ系フランス人の父親の死に呼応するように、先の大戦にまつわる歴史と記憶、殊にホロコーストを想起させるようになる。写真や衣服、ビスケットの缶などごく日常的な素材に人間の根源的なテーマを滑り込ませるインスタレーションは、それを知覚する鑑賞者の感情を揺り動かし、見るものと見られるものの記憶の交錯を生み出してゆく。
東京で初個展となる本展では、時代の転換期の中で重ねられた歴史と、往来した人々の記憶を宿す旧朝香宮邸で、<亡霊たち>のさざめく舞台が展開される。踊る影に、名もなき人々の眼差しに、遠い地で微かな音色を奏でている数百本の風鈴に、そしてささやく「声」に、<亡霊たち>は立ち現れる。この<亡霊たち>は、すでに失われた過去のものではなく、「アニミタス」という言葉の語源が「霊魂」のほかに「生命」をあらわすように、今ここに存在しないもの(あるいは、したかもしれないもの)、まだ生まれていないものたちが、この世界に確かに存在し、そうした無数の「他者」と共に私たちは生きているということを伝えている。
東京都庭園美術館で<亡霊たち>と鑑賞者による新しい眼差しが生まれるだろう。 

【同時開催】 アール・デコの花弁  旧朝香宮邸の室内空間

 

会期 2016/9/22~2016/12/25
休館日 第2・第4水曜日(9/28、10/12・26、11/9・24、12/14)
開館時間 10:00~18:00(ただし11月25日(金)、26日(土) 、27日(日)は夜間開館のため20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで
観覧料金 :当日:
一般900円(720円) 大学(専修・各種専門学校含む)720円(570円) 中・高生 65歳以上450円(360円)
※上記観覧料で「アール・デコの花弁  旧朝香宮邸の室内空間」展もご覧いただけます。
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金
小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。
身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者一名は無料。
公式HP http://www.teien-art-museum.ne.jp/
会場 〒108-0071 東京都港区白金台5-21-9
TEL: 03-5777-8600(ハローダイヤル) 03-3443-0201(代表)
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