東京都庭園美術館 リニューアルオープン

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[text and photo by 中野 昭子] 2014/12/3 UP

 東京都庭園美術館が2年間の改修を経てリニューアルオープンした。オープンの目玉は新館の展示空間であるホワイトキューブで、現代アートや映像、音楽、舞台芸術等が紹介される予定である。

 

公式HP: 東京都庭園美術館

「内藤礼 信の感情」
会  場: 新館ギャラリー1+本館
会  期: 2014 年11月22日(土)―12月25日(木)

「アーキテクツ/1933/Shirokane アール・デコ建築をみる」
会  場: 本館
会  期: 2014 年11月22日(土)―12月25日(木)

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 新館はスタイリッシュながら静けさのある建物で、本館と調和する雰囲気である。波打つ表面が有機的な印象を与えるガラスの回廊は、アーティストであり設計時のアドバイザーである杉本博氏の手によるものだ。

 

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 現在当館で実施されている展示は、「アーキテクツ/1933/Shirokane アール・デコ建築をみる」と「内藤礼 信の感情」の二本立てである。「アーキテクツ/1933/Shirokane アール・デコ建築をみる」は本館で展示されており、今回の改修の調査・修復過程を追うものだ。

 

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 「内藤礼 信の感情」は、国際的なアーティストである内藤礼の新作を、新館のホワイトキューブと本館で展開するものである。ホワイトキューブの作品「color beginning」は、完全な白色ではない白のキャンバスが並べられ、じっと見つめていると色の気配が立ち現われてくるようだ。そして新館で展示されているのは、木でつくられたちいさな人々。

 

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 内藤氏は、震災で人が減ってしまったために人をつくったのだという。木の人々は、性別や年齢がはっきりしないながら、体型などで識別しうる特徴を携えてその場に佇んでいた。単純な数としての人口ではなく、人の存在やわずかな痕跡を補っているかのような彼らは、静かに鏡を覗き込んでいる。見つめているのは現在の自分ではなく、鏡が持っている建物や人々の気配、移り行き、記憶なのだろうか。

 

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 本館には、子供たちが楽しむことができる空間「ウェルカムルーム」がしつらえられている。ここには建物の材質の見本が置かれているほか、建物の内部の見取り図がカラフルな布や木で再現されている。デザインなさった齋藤名穂氏によれば、この図を見た後で建物を探索・再認識し、各部屋の機能や使われ方、過去の姿を想像してほしいという。

 

 


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 変わらぬ古典的な美の様式とともに、革新という新たな魅力を付け加えた東京都庭園美術館。今後公開される展示に期待したい。

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