[ text and photo by 河野 政博(IHIエスキューブ)] 2015/3/25 UP
大河原邦男氏の作品展「メカニックデザイナー 大河原邦男展」が、満を持して 東京・上野の森美術館で今夏に開催されることが、3月17日に発表された。大河原氏は、「タイムボカンシリーズ」「機動戦士ガンダム」「装甲騎兵ボトムズ」 などのアニメに登場するメカニックデザインを手がけた。今回の展覧会は、大河原氏の40年以上に渡る活動の歴史を詳細に伝える内容となっている。
大河原氏自身が今までを振り返り、デザイナーとして60歳まで、がむしゃらに仕事をしようと考えたと話をされた。そのために現在では、多方面からオファーがあり、メカニカルデザイナーとして今まで以上に忙しい状況だと語った。
本展覧会では、アニメーション制作時に企画したが、公開されていない作品も少しずつ展示して行きたいと語り、ファンに向けて楽しみにして欲しいとメッセージを送った。
また、本展のために大河原氏が新たに書き下ろした作品が公開されることが発表された。 発表にあたって作品詳細の質問を受けた際には、「まだ内緒」との回答。周囲の期待を煽った。
本展期間中に訪問されるのかとの質問に対し、「神戸で開催された際は、プライベートで3回訪問したが、今回は近いので毎週来いと言われています」との回答で、会場を笑わせた。
会 期:2015年8月8日(土)~9月27日(日)※休館日なし
時 間:午前10時~午後5時(入館は閉館の30 分前まで)
入場料:一般1,500(1,300)円、高大生1,200(1,000)円、小中生500(300)円
※()内は、前売・団体料金。団体は20名より。
本展は、約10年ごとに区切り、4章構成で展示される。
第1章(1972年~1977年)
科学忍者隊ガッチャマン・ゴワッパー5ゴーダムなど、タツノコプロ作品を中心に展示される。
第2章(1978年~1989年)
機動戦士ガンダム・装甲騎兵ボトムズなど、ロボットアニメ全盛期と呼ばれる時代の作品が展示される。
第3章(1990年~2000年)
サンライズで制作した勇者シリーズ・ガンダムシリーズなど、バリエーション豊かなヒーローメカ作品が展示される。
第4章(2001年~2015年)
新世紀のファースト・ガンダム、機動戦士ガンダムSEEDなど、メカデザイン作品を始めアニメーションだけではなく、様々なコラボレーション企画にデザインを提供。これらのアニメーションというジャンルを超えて活躍された作品が紹介される。
また、超小型電気自動車「マキナ」の実車も本発表会で紹介。
大河原氏がデザインした展示会オリジナルカラー(サイド7で走行していたエリカをイメージ)が公開された。
超小型電気自動車「マキナ」は、超小型EV車としてデザインしたが、いずれは車体の真ん中が折れ、ロボットのように動けるようにしていくと紹介。現在、販売目的で実用化に向けて制作中である。
■展覧会特報
・特報1 展示会限定ガンプラ販売決定
・特報2 本展のために大河原氏書き下ろし作品制作中
・特報3 同時期開催の「機動戦士ガンダム展」と相互割引実施。
・特報4 「メカニックデザイナー 大河原邦男展」巡回決定
東京・上野の森美術館での開催後、岩手県盛岡市に巡回する。
◆会期:2015年11月7日(土)~12月23日(水・祝)
◆会場:盛岡市民文化ホール 展示ルーム
(岩手県盛岡市盛岡駅西通2-9-1マリオス4F)
※2016年以降の開催については、公式HPで順次発表。
※無断転用は固くお断りします。