■ 中村宏さんの一つ目セーラー服少女
中村宏さんの「中村宏|図画事件1953-2007」のオープニング内覧会に行った。
1950年代から現在までの中村宏さんの作品が制作年代順に300点ほども東京都現代美術館の大きな展示室に並ぶ。
「ダリ展」を観たときは、年代ごとに少しずつ変容していくダリの作風を実感することができた。
「細江英公の世界・球体二元論」では、50年代から時代順に並んだ細江さんの写真を観て、時代時代の息吹と時代潮流の変転を感じることができた。
中村宏さんの作品もそれぞれ時代の社会情勢を反映しているのだが、それ以上に、時代に影響されない中村さん自身の創造力の核をどの作品にも観て取ることができた。
中村さんの作品の中で目立つのは確かに、単眼のセーラー服少女。そのモチーフに籠められた作者の原風景にまで、僕の想像力は浸透することができなかった。
もう一度観に行って、中村宏さんの諸作品の世界に思う存分に心魂を委ねてみたい。
[text by Junichi Ishikawa]
「中村宏|図画事件1953-2007」展は東京都現代美術館で2007年4月1日まで開催中

