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 埼玉県立近代美術館「小村雪岱とその時代」
「河庄」昭和10年頃、絹・彩色、福富太郎コレクション資料室蔵  
 川越出身の小村雪岱(1887-1940)は、東京美術学校日本画科を卒業後、伝統絵画や浮世絵の研究に根ざした独自の繊細な美意識によって、挿絵や装幀、舞台美術などにその才能を発揮しました。斬新なデザイン感覚で、現在もなお、多くの人々を魅了してやまない小村雪岱の多彩な活動を紹介するとともに、大正から昭和初期のモダンな美術・デザインを振り返ります。
  • 会 期
    • 2009年12月15日(火)~2010年2月14日(日)
  • 休館日
    • 月曜日(1/11は開館)、年末年始(12/25~1/4)、1/12(火)

「河庄」昭和10年頃、絹・彩色、福富太郎コレクション資料室蔵

開館時間

午前10時~午後5時30分(いずれも入場は閉館の30分前まで)

観覧料金

一般900円(720円)、大高生720円(580円) ( )内は団体20名以上の料金。
中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料です。

第二次世界大戦前に訪れた、大衆文化華やかなりしひととき。竹久夢二と同時代に「昭和の春信」と呼ばれ、挿絵や装幀、舞台美術などで活躍した小村雪岱(こむら・せったい 1887-1940)という画家をご存じでしょうか?

「春告鳥」
昭和7年頃、絹・彩色、個人蔵 埼玉県川越市に生まれ、東京美術学校で下村観山教室に学んだ日本画家ですが、在学中に泉鏡花と出会い、鏡花の小説『日本橋』の装幀を手がけたことを契機にデザインの世界に足を踏み入れました。
鏡花文学を絵画化したような美しい装幀で泉鏡花に、『おせん』など江戸の女を描いた挿絵で邦枝完二に、「一本刀土俵入」などの清新な舞台装置で六代目菊五郎に、それぞれ篤い信頼を得たその仕事は、どのひとつをとっても伝統絵画の研究や浮世絵の系譜に根ざした独自の繊細な美意識に貫かれています。
そこにはまた、在りし日の日本の日々の暮らしの美が静かに息づいています。
この展覧会では、現在も多くの人を魅了し続ける小村雪岱の多彩な活動を、周辺の芸術家らとの交流や当時のモダンな美術・デザインを振り返りながらご紹介します。

□ 出品点数: 日本画 約50点、木版画 約20点、装丁本 約50点、舞台装置原画 約40点、その他(雑誌の挿絵など)約100点、 合計:約260点
※会期中一部展示替えがあります。
「春告鳥」
昭和7年頃、絹・彩色、個人蔵

□ 小村雪岱
1887(明治20)年3月24日
現在の埼玉県川越市郭町に生まれる。本名泰助。
1904(明治37)年
東京美術学校日本画科選科入学。
1907(明治40)年
泉鏡花と知り合う。
1908(明治41)年3月
東京美術学校日本画科選科卒業。
1914(大正 3)年
泉鏡花『日本橋』の装丁を手がけ好評を博し、以後、装丁の仕事を多く手がける。
1918(大正 7)年
開設間もない資生堂意匠部に入社。資生堂デザインの基礎を作る。(1923年退社)
1922(大正11)年
里見弴の新聞連載小説『多情仏心』の挿絵を描く。以後、新聞や雑誌の挿絵を多く手がける。
1924(大正13)年
菊池寛原作「忠直卿行状記」の舞台装置を初めて手がける。以後、歌舞伎や新派、舞踊などの舞台装置を盛んに行う。
1931(昭和 6)年
長谷川伸原作「一本刀土俵入り」の舞台装置(歌舞伎座)が好評を博す。
1933(昭和 8)年
邦枝完二の新聞連載小説『おせん』(朝日新聞)の挿絵を担当。挿絵画家としての評価を不動のものとする。
1940(昭和15)年
都新聞に連載中の林房雄の小説『西郷隆盛』第86回掲載分の挿絵を最後に病を得、54歳で死去。


□ 催し物のご案内


■講演会「昭和の春信・小村雪岱」
2010年1月31日(日)15時~16時30分/山下裕二(美術史家・明治学院大学教授)/講堂(2階)/100名(当日先着順)/聴講無料。

■ ミュージアム・コンサート「邦楽演奏会~春を寿ぐ調べ~」
2010年1月10日(日)13時~13時40分、15時~15時40分(いずれも開演30分前に開場)/センターコート(地階)/山口賢治(尺八、洗足学園音楽大学講師)ならびに洗足学園音楽大学現代邦楽コース学生/
次世代を担う若い邦楽演奏家たちが、新春の響きを紡ぎます。名曲から新時代の楽しい曲まで、洗足学園音楽大学ならではの日本の音をお楽しみください。曲目は宮城道雄「春の海」、杵屋正邦「太鼓の曲」ほか/60席(当日先着順)/無料(ただし入場の際に「小村雪岱とその時代」展観覧券の半券をお見せください/協力:洗足学園音楽大学 現代邦楽研究所/コーディネイト:恩地元子。

■映写会「春琴抄-お琴と佐助-」
2010年1月24日(日)11:00~と14:00~/各回とも定員100名
監督:島津保次郎、原作:谷崎潤一郎、美術・衣装:小村雪岱、出演:田中絹代ほか。昭和10年、松竹/講堂(2階)/当日先着順/無料。

■担当学芸員によるギャラリートーク
2010年1月9日(土)、2月6日(土)15時から30分程度/企画展示室(2階)/企画展観覧料が必要です。

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