◆知られざるオージー・アートを幅広く紹介「日豪友好協力基本条約調印30周年記念」にあたる今年、オーストラリアと日本の交流を祝うイベント「2006年日豪交流年」が開かれ、その公式プログラムとして東京・京橋のブリヂストン美術館で「プリズム:オーストラリア現代美術展」が12月3日まで開催中である。 イマンツ・ティラーズ 《プリズム》 1986年 |
「プリズム:オーストラリア現代美術展」は、現代美術を通してオーストラリアのアート・シーンの“今”を知る絶好の機会として注目され、展覧会オープン後は口コミ等で日ごとに来場者数も増加中。35名の作家による全73作品(新作2点を含む)は、絵画から彫刻、造形から写真や映像作品まで幅広くチョイスされ、1作品ごとにさまざまなイマジネーションが広がる大変楽しい展覧会となっている。
タイトルにもなっている「プリズム」(1983年/260×571cm)はシドニー生まれのイマンツ・テラーズによる大作。またアボリジーの作家として世界的に知られるエミリー・カーム・ウンワリィノの「アヌージャ(野生の芋)」をはじめとする貴重な作品群を紹介。その他、近未来を想起させる“機械的な生き物”を描いた造形「ネビュラ(サイクルパップス・シリーズより)」(パトリシア・ピッチニーニ/2005年)といったグロテスクでどことなく可愛らしいオチャメな作品や、ホッと心が和む映像作品「Love」(トレイシー・モファット/2003年)など、観る者にさまざまな形でインスピレーションを与えてくれるだろう。
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1.トレイシー・モファット 《空高く No. 12》 1997年
South Australian Government Grant 1998 / Art Gallery of South Australia, Adelaide
© Courtesy the artist and Roslyn Oxley9 Gallery, Sydney
2.パトリシア・ピッチニーニ 《ネビュラ(サイクルパップス・シリーズより)》 2005年
Private collection, Sydney
©Courtesy of the artist and Roslyn Oxley9 Gallery, Sydney, Australia
3.ローヴァ・トマス 《パルク湖》 1991年
South Australian Government Grant 1991 / Art Gallery of South Australia, Adelaide
© Courtesy Rover Thomas Estate and Warmun Art, Turkey creek
4.ジンジャー・ライリー・マンドゥワラワラ 《海鷲とフォーアーチャーの丘》 1993年
National Gallery of Victoria, Melbourne, Purchased with the assistance of the National Gallery Society of Victoria, 1994
©Courtesy the Estate of Ginger Riley Munduwalawala and Alcaston Gallery, Melbourne
5.フィオナ・ホール 《下層植物》 1999-2004年
Courtesy of the artist and Roslyn Oxley9 Gallery, Sydney
© Courtesy the artist and Roslyn Oxley9 Gallery, Sydney
本展覧会を運営する石橋財団は、今年創立50周年を迎える。創立当初から現代美術に注目し、国際的な視野に立って同時代の動向や新しい美術運動を日本に数多く紹介してきた。本展覧会のように、人間や大地といった大自然から現代社会が内包する問題まで、独自の視点で描写したオリジナリティ豊かな現代アートを紹介するのは財団の使命であり、展覧会事業の原点に立ち返った真摯な姿勢の表れとしても高く評価できるものだ。ブリヂストン美術館の今後のプログラムにも期待を抱かせる画期的な美術展として大いに注目だ。
[text by Sakae Ishikawa]
会期
2006年10月7日(土)~12月3日(日)
入館料 カッコ内は15名以上の団体料金
一般: 1000円 (800円)
シニア(65歳以上): 800円 (600円)
大学・高校生 : 700円 (500円)
中学生以下: 無料
会場
ブリヂストン美術館
所在地
東京都中央区京橋1-10-1
お問い合わせ
03-5777-8600


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