近代漆芸の金字塔、松田権六の主要作品約70点を精選。 |
「漆芸界の巨匠 人間国宝 松田権六の世界」展
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1.《蒔絵竹林文箱》1965年 東京国立近代美術館蔵
2.《蓬萊之棚》1944年 石川県立美術館蔵
3.《蒔絵鷺文飾箱》1961年 東京国立近代美術館蔵
4.《三保の富士蒔絵棗》1977年
5.《赤とんぼ蒔絵箱》1969年 京都国立近代美術館蔵
6.《住吉蒔絵唐櫃》南北朝時代 1357年 東京国立博物館蔵
7.《蒔絵籬に秋草図箱》江戸時代 17世紀
8.小森邦衞《曲輪造籃胎喰籠》1999年 東京国立近代美術館蔵
9.室瀬和美《蒔絵螺鈿八稜箱 彩光》2000年 文化庁蔵
工芸界の巨匠松田権六は、近代漆芸に偉大な芸術世界を築き上げた作家であり、わが国の伝統工芸の発展にきわめて重要な功績を残しました。
金沢に生まれた松田は、加賀蒔絵の伝統を踏まえつつ、正木直彦東京美術学校長や大茶人益田孝(鈍翁)との知遇、室町や桃山時代などの古典研究、朝鮮・楽浪漢墓出土の漆器や中尊寺金色堂をはじめとする数々の保存修復をとおして、漆芸の意匠や様式、広範な技法を鋭い洞察と鑑識とで解明し、自らの創作に応用、発展させました。その創作は、まさに近代漆芸の金字塔といっても過言ではないでしょう。
本展覧会では、1.主要作品約70点、2.その芸術の形成に深く関わった古美術作品や師の作品、3.松田の芸術を現代に継承してきた作家らの代表作、を紹介し、これまでになかった構想で、松田権六芸術の真髄と現代漆芸に示した真価をご覧いただきます。
開催期間
2006年12月19日(火)-2007年2月25日(日)
休館日
月曜日 (1月8日・2月12日は開館、それぞれ翌日休館)
年末年始 (12月29日~1月1日)
観覧料
一般800(700/600)円、大学生500(400/350)円、高校生300(250/200)円
( )内は前売/20名以上の団体料金の順。いずれも消費税込。
中学生以下・障害者(と付添者原則1名まで)は無料。
それぞれ入館の際、学生証、障害者手帳などをご提示ください。
電話
03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催場所
東京国立近代美術館工芸館
千代田区北の丸公園1-1
交通案内
東京メトロ東西線竹橋駅1b出口 徒歩8分
地下鉄東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅出口2 徒歩12分
Editor's review
私の思う見どころはずばり、「図案の素晴らしさ」。すべての作品は、完成された技巧があるからこそ生まれるのだが、やはり類まれなる写生力、意匠構成の鮮烈さが際立つ。「人に学ぶ、物に学ぶ、自然に学ぶ」を終生のモットーとし、生涯、研鑽を重ねたその技と精神から生み出された作品の数々は、まさに“息を呑むほど”美しい。
展覧会は3部構成となっており、松田に影響を与えた先人たちの作品、また松田芸術の継承者たちの作品も展示している。そこから、日本における漆工芸の系譜が見えてくる。
もうひとつ、本展で注目したいのは、作品以外にも松田芸術を紐解く鍵となるべく「図案日誌」の展示だ。どこにでもあるような、小さなスケジュール帳の余白に、繊細な筆致で様々な図案や古美術のスケッチ、写生、そして作家としての姿勢を巡る想いのたけなどが記され、ここから数々の名作がかたちになっていったのだなと思うと感慨深い。
[text by Junko Matsuda]

