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 東京国立近代美術館で「都路華香展」を開催
《達磨図》 1917年頃 京都国立近代美術館「都路華香展」が、東京国立近代美術館で2007年1月19日(金)~3月4日(日)まで開催。
《達磨図》 1917年頃 京都国立近代美術館

「都路華香展」
《達磨図》 1917年頃 京都国立近代美術館 1 《祇園祭礼図》 1914年頃 個人蔵 2
《緑波》 1911年頃 グリフィス&パトリシア・ウェイ コレクション Collection of Griffith and Patricia Way《緑波》 1911年頃 グリフィス&パトリシア・ウェイ コレクション Collection of Griffith and Patricia Way 3《良夜》 1912年 京都国立近代美術館 4
《松の月》 1911年 個人蔵 5 《萬年台の夕》 1920年 京都市美術館 6 《東莱里の朝》 1920年 京都市美術館 7
《埴輪》 1916年 京都国立近代美術館 《埴輪》 1916年 京都国立近代美術館 8
1. 《達磨図》 1917年頃 京都国立近代美術館
2. 《祇園祭礼図》 1914年頃 個人蔵
3. 《緑波》 1911年頃 グリフィス&パトリシア・ウェイ コレクション Collection of Griffith and Patricia Way
4. 《良夜》 1912年 京都国立近代美術館
5. 《松の月》 1911年 個人蔵
6. 《萬年台の夕》 1920年 京都市美術館
7. 《東莱里の朝》 1920年 京都市美術館
8. 《埴輪》 1916年 京都国立近代美術館


 都路華香(つじ・かこう、1871-1931)は、竹内栖鳳、菊池芳文、谷口香嶠とともに、「幸野楳嶺門下の四天王」と並び称された日本画家です。華香はさまざまな展覧会で活躍する一方、教育者としても近代京都画壇の隆盛を支えました。

 華香は京都を代表する作家の一人でありながら、今や知る人ぞ知る存在といえるでしょう。その理由の一つには、主要な作品が散逸し各所に秘蔵されていたという事情があります。それゆえ、華香没後の昭和7(1932)年に、華香の弟子であった冨田溪仙の主導によって、大がかりな遺作展が開催されて以降、現在にいたるまで、本格的な展覧会は一度もおこなわれてこなかったのです。

 このたびの展覧会は、京都国立近代美術館が中心となり、作品の所在を一つ一つ探し当て、調査をおこなうという地道な研究活動の末に初めて実現にいたったものです。
 幼い頃から学んだ四条派の画風に、建仁寺の黙雷禅師に参禅して得た精神性をまじえ、新技法を積極的に取り入れた華香の画風は、現代の我々から見ても新鮮な魅力に満ちています。最近では、その画風が海外で愛され、アメリカに多くの作品が所蔵されています。

 本展覧会では代表作を網羅する初期から絶筆《黙雷禅師肖像》までの作品約80点と、大下図、素描、資料等を紹介し、華香芸術の全貌に迫ります。

 ※前期(1月19日~2月12日)、後期(2月14日~3月4日)で約30点の展示替があります。


開催期間
2007年1月19日(金)~2007年3月4日(日)
開館時間
午前10時から午後5時
金曜日は午後8時まで
(入館は閉館30分前まで)
休館日
月曜日(2月12日は開館)、2月13日(火)
観覧料
一般830円(700/560円)、大学生450円(350/250円)、高校生250円(200/130円)
( )内は前売/20名以上の団体料金の順。 いずれも消費税込。
中学生以下、および障害者(付添者は原則1名まで)の方は無料です。それぞれ入館の際、生徒手帳、健康保険証、運転免許証、障害者手帳等をご提示ください。

前売は全国チケットぴあ他、ファミリーマート、サンクスにて取扱い(一部店舗を除く)
*本展の観覧券で入館当日に限り「柳宗理」展、「生々流転」展、所蔵作品展もご覧いただけます。

電話
03-5777-8600(ハローダイヤル)
開催場所
東京国立近代美術館 企画展ギャラリー(1階)
千代田区北の丸公園3-1
交通案内
東京メトロ東西線竹橋駅1b出口徒歩3分


Editor's review
 「都路華香」という画家を、この展覧会をきっかけに知ったのは、私だけではないらしい。世の中的にも、本拠地の京都でも、その名前の呼び方も分からないくらいあまり知られていないようだ。それもそのはず、これほど大規模な展覧会はなんと75年ぶりとのこと。なぜそんなに長らく、美術界の表舞台から遠ざかっていたのだろう。
 聞けば理由はさまざまで、主要な作品が散逸し各所に秘蔵されていた、自身の制作よりも後進の教育に力を注いでいた等あるが、私自身が思うに、何より作家自身が己の作家としての方向性にいろいろと迷っていたからだと思う。

 この展覧会を観れば分かるのだが、途中大きく作風が変わる時代がある。それは、明治38-39年で、この時期、美術界にも西洋の美術思潮が入ってきたのを機に、華香は個性の模索を始めた。初期の頃の作風は、至ってアカデミックな印象で、確かな技術を持っているのが分かる。そして転換期が訪れてからは、墨をいっぱいに含んだ筆で、グリッと丸々した輪郭線の、ユーモラスで愛嬌ある画風に変わっていった。代表作ともいえる《埴輪》1916年 京都国立近代美術館蔵 は、第10回の文展で特選をとっている。

 なぜ、このときのモチーフは“埴輪”だったのか?などの理由は不詳とのこと。作家自身もその創作についてあまり語るタイプではなかったらしい。現在、都路華香専門の研究者はいないとのことだが、この展覧会をきっかけに、知られざる華香の魅力がもっと世の中に知られていくことを願う。


[text by Junko Matsuda]


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