《ハンガリー人》 カンヴァスに油彩 200 x 255 cm 2006年 協力:作家およびLehmann Maupin Gallery 撮影:Vicente de Mello |
「アドリアナ ヴァレジョン展」

《ハンガリー人》
カンヴァスに油彩
200 x 255 cm
2006年
協力:作家およびLehmann Maupin Gallery
撮影:Vicente de Mello

《倒錯した人》
カンヴァスに油彩
155 x 220 cm
2006年
協力:作家およびLehmann Maupin Gallery
撮影:Vicente de Mello

《名人》
カンヴァスに油彩
120 x 163 cm
2006年
協力:作家およびLehmann Maupin Gallery
撮影:Vicente de Mello
ブラジル現代美術界を牽引する女性作家アドリアナ ヴァレジョンは、民族固有の文化に鋭く言及しつつ、現代に生きる多くの人々が共有する問題に取り組む制作で、世界の主要美術館において、現在、最も注目すべき作家として紹介されています。日本では初めての個展となる本展では、日本やアジアに対する関心も深い作家の過去の代表作とともに、日本での開催を意識した新作を発表します。
開催期間
2007年1月27日(土)~3月31日(土)
開館時間
11時から17時
(水曜日のみ20時まで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日
月曜日(2月12日開館)、2月13日
観覧料
一般1000円/大高生700円、小中生500円(原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高校生の入館無料、20名以上の団体は1人100円引)
電話
03-3445-0651
開催場所
原美術館
東京都品川区北品川4-7-25
交通案内
JR「品川駅」高輪口より徒歩15分。タクシー5分。
都営バス「反96」番系統「五反田駅」行、
「御殿山」停留所下車、徒歩3分。
駐車スペース有。
1
2
3
1 会場に入ってすぐのギャラリー1に展示されている《入口の象徴Ⅲ》の前で解説する作家
…かわいらしいワンピース姿でご登場 とてもお綺麗な方でした
2 2Fに展示されている《倒錯した人》の前で解説する作家
…日本での展示が決まったことを受け、日本の銭湯なども意識して足を運んだそう
3 原美術館の中庭に展示されている《空想の万能薬》2007年
…人間に幻覚を起こさせる植物がいっぱい(なんと50種類も!)
(以上、オープニングレセプションにて) [1~3 : photo by Junko Matsuda]
Editor's review
女性的な感覚の持ち主だなと思った。制作におけるいろんな理由が、つべこべと理屈じゃない感じがする。古い世界地図や、タイルを描いたキャンバスの傷口のような裂け目から、赤黒い血肉のようなものがグロテスクに覗いていたり、浮世絵の春画的なものまである。その一方で、近作の浴室やサウナのシリーズは、実際のタイルを使わず、トロンプルイユ的に丹念にタイルを一枚ごとに描き表現しているのだが、間近で観ると、緻密に制御された筆使いで描いているのが良く分かる。(そのため、制作のペースは1年に10点以下くらいとのこと。)そういった理性と感性のバランスや、絵画と身体性の関係、そして人間の欲望に忠実なところが興味深い。
そして何よりもアドリアナの作品には、“タイル”がしばしば登場する。その理由は、かつてブラジルを植民地として支配していたポルトガルの特産品がタイルであったということ。また、それらはもともと中国からヨーロッパに伝わったという背景もあり、東洋的な雰囲気の作品も多くみられる。
制作方法に関しては、素材を写真に撮ったり、自分のイメージする空間をPC上で3Dに描き起こしたりして絵画に落とし込んでいくのだという。
また、原美術館の中庭には、人間に幻覚を起こさせる植物を描いたタイル画も展示されている。マリファナなどのこれらの植物は、日本人としては、ほとんど見たこともないような縁遠い代物であるが、こんなところにも、アドリアナの毒が蒔かれていた。
[text by Junko Matsuda]

