天璋院篤姫の駕籠(女乗物)初公開!と銘打った本展。アメリカで発見された、篤姫婚礼時の女乗物が来日します!
◎会期:2008年12月16日~2009年2月1日
江戸時代の乗物とは、身分の高さを象徴するものであり、絢爛豪華、まさに動く御殿といったきらびやかさ。そもそも江戸時代の乗り物にはどんな種類があったのでしょう。
↑:梨子地葵紋散松菱梅花唐草文様蒔絵女乗物 江戸中期・江戸東京博物館蔵
現存するものは、わずか四挺しか確認されていない、黒漆塗りを超える、豪華な逸品。
なんと漆に金粉を混ぜて塗装。徳川一門の女性が所有者でした。
中には源氏物語の世界が!
江戸時代、広義の意味での”乗りもの”とは、牛車などの”車”、二本棒の上部に家型の乗車部のある”輿(こし)”、一本棒の下部に家型の乗車部のあるものが、狭義の意味での”乗物(のりもの)”、そして、一本棒の下部に家型の乗車部(といっても、竹と板の骨組みに、布団を敷き座る、簡単なものも含む)がある”駕籠(かご)”があります。
女乗物を”輿”と表現することがあり、また、男性の”乗物”を”駕籠”と呼ぶことがあるそう。
…何やら、これらの呼び方には、混乱があるようです!

義理の母子対決です!?
左:黒塗梅唐草丸に三階菱紋散蒔絵女乗物 江戸後期・江戸東京博物館蔵
十三代将軍家定の生母本寿院(ほんじゅいん)の乗物です。
右:黒塗二葉葵唐草葵牡丹紋散蒔絵女乗物 安政三年(1856)・スミソニアン協会 サックラーギャラリー(ワシントン,D,C)
今年7月に、篤姫婚礼時の女乗物であることが確認されたもの。
どちらもよく似ている部分があり、同じ時代、同じ工房で制作されたものであろうと推測されます。
よく見比べると、十二代将軍・徳川家慶の側室であった本寿院のものよりも、十三代将軍家定の正室である篤姫のもののほうが、立派なつくりになっているようです。

一方、男乗物といわれるものは、女乗物と打って変わって質素。まさに質実剛健といった感じ。
網代(あじろ)に溜塗りを施したシンプルなもの。個人的にはこちらの方が好み。
徳川家康の乗物も展示。こちらもかなり質素に見えますが、当時の男性社会では立派な格式を持ったものだったそうです。
江戸時代まで存在した乗物たち。乗物自体の重さも結構あるのに、さらに人が乗ってしまったら大変な重量。それをモロに人力で動かそうとするのですから…。
そして、この後、人力車や馬車などが台頭します。江戸の高級車”珠玉(たま)の輿”、ため息ものの豪華さを、ぜひその眼で体験してみてください!
◎おまけ
乗物の中の広さを体験できるコーナー有り。小柄な私には、結構広く感じられました!
また、江戸博では企画展として、「徳川将軍家 ゆかりの女性」展も開催中!
会期:2008年12月2日~2009年1月25日(日)
[ text by Art inn編集部]
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