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 展覧会レポート!日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
[ text and photo by Art inn編集部]
2009/12/7 UP


会 期
2010年12月7日(火)~2011年2月20日(日)

初冬の日比谷公園の真ん中に、忽然と姿を表した「日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム」。
テントかのように設営されたこの空間は、サーカスや劇場を想起させ、日常を逸脱した体験が出来そうな期待感を煽ります。
本展では、言わずと知れたルネサンス期の大天才、ダ・ヴィンチの多岐に渡る才能をダイジェストにご紹介しています。


日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
会場を入ってすぐ、ダ・ヴィンチの一生を追ったパネル展示があります。

ダ・ヴィンチは、かの《モナ・リザ》を描いた画家としてだけでなく、飛翔の研究、医学、天文学と多方面で活気的なアイデアを生み出した万能人であることは周知のこと。
彼の途轍もない才能は、単に天賦のものだけではなく、その実、かなりの努力家であったのだそう。

イタリア中部、ヴィンチ村の裕福な家に生まれたダ・ヴィンチですが、婚外子であったため家業を継ぐことが出来ず、教育も受けられず、フィレンツェのヴェロッキオ工房で徒弟修業をし、後の万能の人となったのです。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
また会場入口では、モナ・リザ風の喋る絵画がお出迎え。
こちらの美女は誰でしょう?

………

そう、黒柳徹子さんです。
あの声で、我々を迎えてくれます。
ちなみに、本展の音声ガイドでもご登場。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
会場では、ダ・ヴィンチの「手稿」が数多く見られます。
どれも鏡文字で、アルファベットの左右が反転し、右から左へと文章が流れています。

ダ・ヴィンチは、鋭い自然観察によって導き出された気付きやアイデア、また、科学技術に関する研究成果を、克明にノートに書き残していました。
これらの「手稿」は、走り書きで句読点もなく、思考の速度に追いつこうと独自の速記方を用いており、彼自身のためのものであることが伺えます。
発明の記述では、大事な部分を敢えて描かないなどし、情報漏洩にも気を使っていたようです。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
←空気スクリュー

ダ・ヴィンチは、飛行に関して、初めて科学的にアプローチした人でもあります。
彼は、飛行機製作を始めるにあたり、鳥やコウモリを観察し、そのメカニズムを参考にしたそうです。

そうして生み出された数々の飛行のアイデアは、今日の飛行機、グライダー、ヘリコプター、パラシュートなどにも繋がっているのです。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
←自動車

30歳のとき(当時は人生50年の時代なので、今で言う50歳くらい)、ヴェロッキオ工房を出たダ・ヴィンチは、その後、軍事関係や土木建築関係の発明をし、軍事が暇な時に行う演劇の舞台装置製作などにも携わるようになります。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
←戦車

会場には、現在の世の中で使われているものの原型ともいえる製品が、いくつも並んでいます。
大型チョロQとも言える手巻き式自動車や自転車、ベアリングの機械、水力機械、 戦車、大砲、時計に至るまで、本当に一人の人間から生み出されたのかを驚くばかりの出力量です。

ちなみに兵器を製作する際、開発製作費が国家予算を脅かすほど掛かるため、断念したものも多いとか。。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
またダ・ヴィンチは、これまた数々の人体解剖図を残しています。

ヴェロッキオ工房での修行時代、ヴェロッキオ親方の指示で、徒弟たちは人体の構造について学んでいた為、その知識が芸術に役立ったのです。

実際にダ・ヴィンチは芸術家として成功した後、病院での遺体解剖を許され、30年間で老若男女30体の遺体を解剖したのだとか。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
そして、とうとうお待ちかね、《モナ・リザ》の登場です。

《モナ・リザ》コーナーは、幻想的な神殿のような造りに。
天幕の奥には、今まで解明されていなかった《モナ・リザ》の25の秘密が!

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
フランスの光学技師パスカル・コット氏らが超高画素カメラで撮影した《モナ・リザ》の研究成果が展示されています。
このカメラでは、ダ・ヴィンチが使用した顔料の特定や、上から塗り重ねられてしまったため、下に隠れていたポーズの違いや表情、また今まで無いと思われてきた”眉毛”なども浮き彫りになって来ます。

黄ばんでくすんでしまったニスの下に、描いた当初の瑞々しい《モナ・リザ》が復元されていて、感動を覚えます。
また左の目もとに、できものらしきが見受けられますが、この絵をナポレオンが所有していた時、浴室に飾られており、ニスに水が掛かってしまって出来た可能性があるとか。

日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム(日比谷公園第二花壇内特設会場)「特別展 ダ・ヴィンチ~モナ・リザ25の秘密~」
絵画の代名詞とも言えるダ・ヴィンチの《モナ・リザ》。
今も毎年800万人を超える人が《モナ・リザ》を観に、ルーブル美術館を訪れるそうです。
数々の謎に満ちた彼女の微笑みは、多くの人々を惹き付けて止みません。

万能の人、ダ・ヴィンチ。
本展を通して、膨大な作品、製品、手稿を見るに付け、彼の広大な宇宙のような頭脳の中を、一瞬垣間見ることが出来たように思えました。
また、なにより新鮮だったのは、ダ・ヴィンチは元もとの才能だけでなく、ラテン語をはじめ、幾多の学問を独学するなど、かなりの努力家であったこと。

レポートの終わりに、ダ・ヴィンチの名言の中からひと言ご紹介します。

「何かを成し遂げる人間は、ただ座って物事を成り行きに任せたりはしない。彼らは自ら動き、自らの手で何かを起すのだ。これはずっと以前からまったく変わることのない真理である。」
― レオナルド・ダ・ヴィンチ ―

※日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアムの許可を得て会場撮影をしています。
※無断転用は固くお断りします。

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