トップ展覧会レポートバックナンバー2007年3月>「佐伯祐三とパリの夢:大阪コレクションズ モネ、ロートレックからピカソ、ローランサン、佐伯まで─世紀と国境を超えた天才たち」は、大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室で2007年3月25日まで開催
 「佐伯祐三とパリの夢:大阪コレクションズ モネ、ロートレックからピカソ、ローランサン、佐伯まで─世紀と国境を超えた天才たち」は、大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室で2007年3月25日まで開催
 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室では、
「佐伯祐三とパリの夢:大阪コレクションズ モネ、ロートレックからピカソ、ローランサン、佐伯まで─世紀と国境を超えた天才たち」を3月25日(日)まで開催中である。
この展覧会は、「大阪コレクションズ」として国立国際美術館、サントリーミュージアム[天保山]と大阪市立近代美術館建設準備室の3会場で共同企画として実施するものだ。




「大阪コレクションズ」について
 国立国際美術館では「夢の美術館:大阪コレクションズ」を2007年3月25日まで開催中(特集記事はコチラ)。またサントリーミュージアム[天保山]では、「20世紀の夢-モダン・デザイン再訪:大阪コレクションズ」を2007年5月17日(木)~7月1日(日)まで開催する。
 そして大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室で開催中の「佐伯祐三とパリの夢:大阪コレクションズ」は、近代美術館コレクションの核ともいえる佐伯祐三作品を中心に、佐伯が活躍した前後の時代、パリを彩った絵画とポスターをあわせて展示し、「美術の都」として日本人をひきつけてきた「パリ」について、じっくりと再考できる展覧会になっている。

出品作品について
 美術史の潮流が大きくうねり始めていた20世紀初頭のパリ。今回の近代美術館(仮称)心斎橋展示室での展覧会では、そんなパリに集まった画家たちの作品を概観できる。
 クロード・モネの《ディエップの崖にて》(1897年頃)やアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの《ディヴァン・ジャポネ》(1893年)から、カミーユ・ピサロの《チュイルリー公園の午後》(1900年)、パブロ・ピカソの《道化役者と子供》(1905年)、モーリス・ユトリロの《グロスレイの教会》(1909年)などの作品を鑑賞することで、1900年前後の美術界の潮流を感じ取ることができるだろう。
 後に20世紀を代表する巨匠になってゆく画家たち。彼らは創作のインスピレーションをパリの街から得ていた。そんなパリに佐伯祐三が住んだのは、1924年からである。

佐伯祐三(1898~1928年)について
 佐伯祐三の画家生活は、30歳で夭折するまでの6年足らずである。その間に、2回パリに滞在した。彼の代表作の多くはパリで描かれたものである。
 第1回のパリ滞在は1924年(大正13年)1月から1926年1月までの約2年間。佐伯はパリの街頭風景を多く描いた。この時期の作品は、フォーヴィスムの画家モーリス・ド・ヴラマンク(1876~1958年)や、エコール・ド・パリの画家モーリス・ユトリロ(1883~1955年)の影響を受けているといわれる。今回の展覧会で鑑賞できる《立てる自画像》や《酒場(オ・カーヴ・ブルー)》はその期間に制作された作品だ。
 2度目のパリ滞在は1927年(昭和2年)8月からであり、佐伯は旺盛に制作を続けたが、1928年3月頃より持病の結核が悪化したほか、精神面でも不安定となった。そして同年8月16日、入院中のセーヌ県立ヴィル・エヴラール精神病院で他界した。
 多くの天才画家たちが愛してやまず、創作の逍遥を重ねていた20世紀初頭のパリ。そのパリで病魔に冒されながら、まさに血を吐くようにして絵筆をキャンヴァスに奮い起こしていた佐伯祐三。彼はパリの街に住みながらどんな夢を見ていたのか…。
 今回の展覧会では、今なお、その絵画の中に息づく、佐伯祐三の魂を感じ取ることができるだろう。
[text by Junichi Ishikawa]

展覧会名
大阪市立近代美術館建設準備室・国立国際美術館・サントリーミュージアム[天保山]共同企画
佐伯祐三とパリの夢:大阪コレクションズ モネ、ロートレックからピカソ、ローランサン、佐伯まで──世紀と国境を超えた天才たち
会期
2007年1月13日(土)~3月25日(日)
休館日
水曜日
※3月21日(水・祝日)は開館
開館時間
11:00~19:00(入館は18:30まで)
会場
大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室
所在地
大阪市中央区南船場3-4-26 出光ナガホリビル13階(旧出光美術館大阪)
交通案内
地下鉄「心斎橋」駅(御堂筋線/長堀鶴見緑地線)または「長堀橋」駅(堺筋線/長堀鶴見緑地線)下車徒歩約3分
観覧料金
一般 500(400)円/高校・大学生 300(200)円
※( ) 内は20名以上の団体料金
※中学生以下、大阪市内在住で65歳以上の方(要証明)および障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料
問合せ
TEL:06-6208-9096
FAX:06-6201-5759(月~金)
TEL:06-6241-5173(展覧会期中の土・日・祝)
気軽になにわコール
TEL:06-4860-7285(24時間年中無休)

【お知らせ】
ミュージアム・トーク
会期中の毎週土曜日と日曜日の14:30分より、学芸員が展覧会を案内する。
また、毎週火曜日と木曜日は18:15分よりミニトークとして、学芸員が約15分程度で展覧会を案内する。
※ともに当日会場入口に集合/参加無料、ただし観覧券が必要



※クリックすると拡大表示されます


クロード・モネ《ディエップの崖にて》1897年頃 サントリーミュージアム〔天保山〕蔵


アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ディヴァン・ジャポネ》1893年
サントリーミュージアム〔天保山〕蔵


佐伯祐三《立てる自画像》1924年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵


佐伯祐三《酒場(オ・カーヴ・ブルー)》1925年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵


佐伯祐三《オプセルヴァトワール付近》1927年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵


佐伯祐三《広告(アン・ジュノ)》1927年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵


佐伯祐三《黄色いレストラン》1928年 大阪市立近代美術館建設準備室蔵