トップ展覧会レポートバックナンバー2007年4月>笠間で、ジョンと向き合おう!
 笠間で、ジョンと向き合おう!
「ジョン・レノン IN NEW YORK CITY ボブ・グルーエン写真展」が、笠間日動美術館で2007年4月14日(土)~6月3日(日) まで開催中。

©Bob Gruen/IPJ2007

世界のカリスマから普通の父親に変貌していくスターの素顔

 アメリカの著名な写真家ボブ・グルーエンが撮影した、ジョン・レノン&ヨーコ・オノの貴重な写真100点で構成された展覧会。
 ジョンがこよなく愛したニューヨークを舞台に、2人の私生活や音楽活動、アンディー・ウォーホルやミック・ジャガーといった友人たちとの交流から、ジョンの死後に行われたセントラル・パークでの追悼式の模様までを記録した写真展。
 1960年代を席巻したビートルズのリーダー格でありながら、70年代は、そのカリスマ性を脱ぎ捨てようともがき、息子ショーンの誕生とともに音楽活動を休止し、ひとりの“父親”になったジョン。写真は、スーパースターから、普通の父親になっていくジョンの変貌振りを克明に捉え、世界的なロック・スターの素顔を浮き彫りにしている。

1 2

1.展示は企画展示館の1階および2階の展示室。写真のほか、貴重なアルバムジャケットなども展示している。会場にはジョンの曲が流れていて、まるでミュージックビデオを見るように心地よく鑑賞できる。
2.1階のグッズ売り場には、図録(2,000円)のほか、入手困難な洋書の写真集などが並んでいる。

“今”だから、ジョンに会いたい!

 2001年9月11日、ニューヨークの同時多発テロ以降、「イマジン」は全米で放送自粛になったそうだが、逆にこの名曲を耳にしているような気がする。2006年、トリノオリンピックの開会式で、ヨーコがメッセージを述べ、ピーター・ガブリエルが「イマジン」を歌ったことは、記憶に新しい。
 世の中が大きなターニングポイントを迎えたとき、多くの人々の気持ちが、「イマジン」=ジョン・レノンに向くのは偶然ではない。この展覧会が開かれたのも、今の日本が彼を呼んだのではないかと思える。写真を通して伝わるジョンの残したメッセージは、光を失っていない。むしろ“今”だから、より深く心に染み入る。


「ジョン・レノン IN NEW YORK CITY ボブ・グルーエン写真展」
開催期間
2007年4月14日(土)~6月3日(日)
開館時間
午前9時30分より午後5時(入館受付は4時30分まで)
休館日
毎週月曜日(但し2007年4月30日(月)開館)
観覧料
大人1,000円、大学・高校生700円、中学・小学生500円
65歳以上800円(20名以上の団体は各200円割引)
当展覧会の入館券で常設展示のフランス館、日本・アメリカ館と野外彫刻庭園がご覧になれます。

笠間日動美術館ホームページはこちら


笠間日動美術館へのご案内

 1972年、日動画廊の創業者である長谷川仁・林子夫妻が、長谷川家ゆかりの笠間に創立した美術館。西洋の近代、日本の近代~現代の絵画を中心に2,000点を越す美術品を所蔵している。
 3棟のからなる展示スペースのほかに、彫刻の野外展示を兼ねた庭園、カフェ、ミュージアムショップなど施設も充実。屋上から笠間の町を一望する景色や、企画展示間から野外彫刻庭園にいたる竹林など、心が和む空間は、もう一つの魅力である。

◆企画展示館
年間約5回前後、さまざまな企画展を開催。所蔵品だけでなく、今回紹介した「ジョン・レノン IN NEW YORK CITY ボブ・グルーエン写真展」のような魅力的な展覧会を積極的に開催している。

◆フランス館
日本の近代絵画に影響を及ぼした印象派を中心に、偉大な画家たちの名品を常設展示。モネ、ドガ、ルノアール、ゴッホ、シャガール、セザンヌなど、心惹かれる名品をじっくり鑑賞できる。

◆日本・アメリカ館海外の現代美術と日本の近・現代美術を常設展示。また、画家たちから寄贈されたものなど、350点におよぶ「パレットコレクション」は、笠間日動美術館ならではのコレクションである。お見逃しなく!

◆野外彫刻庭園
木内克、本郷新など、日本を代表する作家の彫刻19体がたたずむ、緑豊かな気持ちの良い庭園。また彫刻は、ヘンリー・ムーア(企画展示館ロビー)など、庭園以外でも見ることが出来る。

笠間日動美術館分館 春風萬里荘
陶芸や書、料理の世界で天才振りを遺憾なく発揮した北大路魯山人のアトリエを鎌倉から移築。魯山人の作品をはじめ、3600平方メートルの敷地に広がる美しい庭園、魯山人設計の茶室「夢境庵」などが見どころの美術館である。
●分館・春風萬里荘 入館料:大人600円、大高生400円、中小生300円、65歳500円
〒309-1626 茨城県笠間市下市毛 芸術の村 TEL0296(72)0958 

1 2 3 4 5

1.正面入り口から見た「企画展展示館」の外観。
2.女性をかたどった美しいドアノブ。展示品以外にも、敷地内のさまざまな所に美術品があり、見つけるたびに足が止まる。
3.「野外彫刻庭園」は、四季折々に移り変わる草花も楽しめる気持ちいい空間。
4.ミュージアム・カフェ「カフェ・ド・ローブ」(企画展示館3階)は、オープンスペースもあり、ゆったりと寛げる。写真の「わらび餅」は、甘さ控えめの黄な粉味と抹茶味。ひんやりとした口どけの良い甘味で、250円はお得(しかもお茶付)!
5.「フランス館」の屋上にもさり気なく作品が展示されている。笠間の町を見下ろし、遠く山々を望む景色は絶景の一言。


笠間日動美術館
電話:0296(72)2160
所在地:茨城県笠間市笠間978-4
交通案内
※詳細はホームページをご覧ください。

笠間日動美術館への交通アクセスはこちら


見どころいっぱい!アートな町・笠間へ行こう

 笠間というと、「座頭市」や「木枯し紋次郎」といった“股旅もの”映画などで舞台となる「笠間宿」と覚えており、あくどい八州廻りと貸元を流れ者の渡世人が成敗する!「空っ風が吹き荒れるうらぶれた宿場町」という歪んだイメージしか持っていない者を、現在の笠間は「アート」で迎えてくれた。
 東京・JR上野駅から常磐線の特急(フレッシュひたち)で約70分は、気軽な旅に持って来いの距離。友部駅で下車し「かさま周遊無料バス」で巡るも良し、友部駅から水戸線に乗り換えて(約10分で)笠間駅まで行って、レンタルサイクルで散策するも良し。
 紹介した笠間日動美術館をはじめ、笠間稲荷美術館や田中嘉三美術館。陶芸に興味があるなら、笠間工芸の丘をはじめ笠間焼きの窯元を巡ったりと、「アート」な施設が沢山ある。
 また、笠間城址や北山公園などに足を伸ばすのもいいだろう。ハイキングで身体を動かし、アートで知的好奇心を満たすなら、笠間はオススメである。

TEXT by Sakae Ishikawa

1 2 3 4

1.笠間稲荷神社。敷地内にある「笠間稲荷美術館」は、奈良の正倉院を模した高床式の建物。笠間焼きや信楽、常滑などの陶器を中心に、水墨画などを展示している(8:00~16:00、無休、入館料:大人300円)
2.笠間稲荷神社の門前の仲見世。神棚や陶器、玩具や漬物など、お土産探しはまずここを見てから。
3.門前通りの丁字路にどっしり構える「井筒屋」。江戸時代中期創業の老舗旅館で、“旅籠”の雰囲気を今に伝える立派な建物。
4.笠間の見物にはありがたい「かさま周遊無料バス」は、1時間に1本程度の割合で運行。今時珍しいボンネットバス!

※笠間観光にはレンタルサイクルもオススメ。貸出時間8:30~17:00(11月~3月は16:00まで)、2時間:300円(電動アシストサイクルは500円)。問合せ:笠間駅前観光案内所・電話0296(72)1212

笠間市(観光課)
電話:0296(77)1101
※詳細はホームページをご覧ください。

笠間市(観光課)ホームページはこちら


笠間市観光協会
電話: 0296(72)9222
※詳細はホームページをご覧ください。

笠間市(観光課)ホームページはこちら