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 後藤新平展&市民からのおくりもの展・好評開催中!

後藤新平肖像写真後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-

後藤新平肖像写真

江戸東京博物館で、生誕150周年記念「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」(2007年7月24日・火~9月9日・日)と「市民からのおくりもの」展 -平成18年度収集 新収蔵品から-(2007年7月24日・火~8月19日・日)が好評開催中!



 さまざまな分野で類まれな才能を発揮した、後藤新平とはいかなる人物か?
 幕末、東北は水沢(現・岩手県)に生まれた後藤新平は、須賀川医学校を経て愛知県病院に勤めた後、26歳の時に内務省衛生局に転出。念願のドイツ留学を果たし、帰国後は内務省衛生局長に就任。その後、台湾総督府民政長官、南満洲鉄道総裁、内務・外務大臣などを歴任し、63歳で東京市長に就任。3年後の1923(大正12)年9月1日、関東大地震が発生。その直後に復興計画を立案し、近代都市・東京の骨格を作る。晩年は、放送事業や「政治の倫理化」運動、少年団(ボーイスカウト)日本連盟・初代総裁として全国を飛び回り、1929(昭和4)年、71歳で逝去するまで、文字通り八面六臂の活躍をした人物である。
 医学・鉄道・都市デザイン・政治・メディア(放送)事業・青少年育成など、あらゆるところで活動し、どの分野でも近代日本の礎を築いた点は、驚愕に値する。本展では、そんな後藤新平の生涯を、絵画・写真・関係文書・地図・模型などによって年代順に展示し、その成果と人となりを分かりやすく紹介。後藤新平を通して見えてくる近代日本の姿には、現在の日本が失ったものや忘れたもの、未来に向けてなすべきことが鮮明に見えてくる。



ローレッツ博士手術図 1877~80(明治10~13)年頃 芳洲/画(名古屋大学医学部付属図書館所蔵ローレッツ博士手術図 1877~80(明治10~13)年頃 芳洲/画(名古屋大学医学部付属図書館所蔵

オーストリア医師・ローレッツ博士(左)自身の依頼で描かれた手術図で、腕の切断手術を行っているのが後藤新平(中央・片膝立ちの人物)。1881(明治14)年、新平は24歳の若さで、愛知医学校兼病院長に抜擢される(第1章より)。



第1章:生い立ちから青年期
 陸中胆沢(いさわ)郡塩竃(しおがま)村(現・岩手県奥州市水沢区)に生まれ、17歳で須賀川医学校へ入学。その後、ドイツ留学を経て内務省衛生局長に就任。1893(明治26)年、華族家の御家騒動(内紛)「相馬事件」に巻き込まれて収監されてしまう。後に無罪となるが、衛生局長を免ぜられ、一時浪々の身となる。1894(明治27)年、日清戦争勃発。


第2章:行政・政治の舞台へ
 日清戦争の帰還兵の検疫業務に携わり、医療行政官として復帰。その後、台湾へ渡り民政局長に就任。道路、鉄道、水道などのインフラ整備をはじめ、各種事業を実施。日露戦争後は、南満洲鉄道株式会社(満鉄)の初代総裁に就き、台湾時代のノウハウを活かして、大連を中心にインフラ整備を進め、都市建設に当たった。



帝都復興計画第一案(中心部)1923(大正12)年 伊東市立木下杢太郎記念館帝都復興計画第一案(中心部)1923(大正12)年 伊東市立木下杢太郎記念館

壊滅した東京の復興計画を示す貴重な地図。時間経過に沿って地図を並べ、復興する様子が具体的に示されている点が非常に興味深い(第3章より)。




第3章:東京市政改革と震災復興
 国務大臣を歴任した後、東京市・市長に就任し、人事の刷新や都市インフラの再整備などを盛り込んだ「八億円計画」を提唱。「大風呂敷」とのあだ名が付くも、実現を目指して調査を続け、この時の計画が、後の関東大震災復興に一役買ったのはいうまでもない。この時のインフラ整備が、現在の東京の都市骨格になっている。


第4章:晩年-未来の市民のために
 1924(大正13)年、社団法人東京放送局の初代総裁となり、日本初のラジオ放送を開始。一方、政界腐敗や党利に執着する政党政治を批判し、「政治の倫理化」運動による政治改革を訴えて全国を遊説。さらに少年団に本連盟の初代総裁を務め、スカウト運動に尽力した。1924(昭和4)年、脳溢血により逝去。葬儀には1万人が参列したという。



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Art inn カエル
~図録を頼りに“TOKYO散歩”?



  後藤新平を知るのは驚きです。特に、東京という都市を知っていればいる程、「えっ!?」と思う発見が沢山で、本展を見ると東京にますます愛着が沸いてきます。見た目はとても地味な展覧会ですが、展示品は都民にとって馴染み深いものばかりで、しかもそこに“後藤新平”なる人物を通して見えてくる、新しい発見があるのが、とても楽しい。
 特に震災復興を表した、都心部の街並み、隅田川に掛かる橋、当時としては最先端の集合住宅だった同潤会アパートなどの模型は、進化していく東京が具体的に想像できます。
 本展を観ていると、展示品と現在を比較してみたくなります。図録を頼りに、東京駅や大川(隅田川)端、今はなき同潤会アパートの跡地をめぐり、大正から昭和にかけての東京を、想像しながら散歩というのはどうでしょう。夏の散策はしんどいので、帽子か日傘、それに水分補給をお忘れなく。




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「市民からのおくりもの」展 -平成18年度収集 新収蔵品から-



「東京の花 河原崎三舛」(も組纏) ① 大東亜共栄圏をデザインした男の子の被布(ひふ) ② 「万都能作嘉遍」より 京都へ上るため大井川を渡る幕府の使者一行 ③



① 「東京の花 河原崎三舛」(も組纏)
② 大東亜共栄圏をデザインした男の子の被布(ひふ)
③ 「万都能作嘉遍」より 京都へ上るため大井川を渡る幕府の使者一行





 毎年恒例となっている江戸東京博物館の展覧会。この1年間に新しく収蔵した品々を展示する展覧会で、平成18年度は寄贈・購入を合わせ7000点近くの資料を収集。寄贈者は48名にのぼり、本展でその一部を公開している。
 貴重な資料の収集は博物館の重要な活動であり、それらを観ることで、我々ひとり一人が、身近な物を見直すきっかけにもなる意義深い企画である。なお、購入品は「新板浮絵亀井戸天満宮之図」葛飾北斎・画(展示中 8/7から「東叡山花盛之図」葛飾北斎・画に展示替)などがある。



Art inn カエル
~“もの”に込められた想いに感動



  展示品は名のある作家の作品ではなく、多くが日常生活に密着した、道具や玩具などですが、どれも“時代”を伝えるものばかり。当時としては“特別”なものではなかったものでも、今となっては現存しているという事実が大きな価値であり、そうしたものを博物館が市民レベルで収集活動していることを、初めて知りました。
 という訳で、博物館の存在意義を再認識した展覧会でした。決して美しい美術品ばかりを鑑賞する展覧会ではありませんが、ひとつひとつの展示品に込められた寄贈者の想いや愛着が、心にグッと迫ってきます。「セルロイドの人形にも魂は宿る」などといいますが、「仰る通り!」。“もの”は人の心を伝えます。





TEXT by Sakae Ishikawa



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「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」



会期
2007年7月24日(火)~9月9日(日)
会場
6階・常設展示室(5階 東京ゾーンにも関連展示あり)



「市民からのおくりもの」展 -平成18年度収集 新収蔵品から-



会期
2007年7月24日(火)~8月19日(日)
会場
5階・第2企画展示室
開館時間
午前9時30分~午後5時30分
(土曜日のみ午後7時30分まで開館、入館は閉館の30不分前まで)
休館日
月曜日(8月13日は臨時開館)
観覧料金(常設展チケットで観覧)
一般=600(480)円、
大学生・専門学校生=480(380)円、
中学生(都外)・高校生・65歳以上=300(240)円、
小中学生(都内)無料 
※( )内は20名以上の団体料金



展覧会関連の催し物(「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」)
東京を作った男 後藤新平 ―その思想と戦略―

上映会
日時
2007年8月31日(月)
第1回上映 10時30分~
第2回上映 13時30分~
(上映時間 約90分)
会場
1階・会議室(定員130名)
参加料無料(先着順)



第17回「都市問題」公開講座 経世家・後藤新平 -その生涯と業績を語る



講演内容
「後藤新平と東京都市計画」講師:越澤明(北海道大学大学院教授)
「公衆衛生家・後藤新平」講師:小野寺伸夫(日本健康科学技術研究所長)
「絶滅危惧種の政治家:棲霞 後藤新平 -二枚腰の思考と志」講師:前田康博(千葉大学名誉教授)
日時
2007年9月1日(土)午後1時~午後5時30分
会場
1階・ホール
定員
400名
申込
(財)東京市政調査会(応募締切2007年8月24日・金)、 電話03-3591-1261
http://www.timr.or.jp ※参加費無料



映画「帝都復興」上映会



1930年、復興局制作の帝都復興事業の記録映画を解説付きで上映
日時
2007年9月2日(日)午後3時~午後5時
会場
1階・会議室
定員
130名(先着順)※入場料無料



ミュージアム・トーク



日時
2007年8月17日(金)、8月31日(金)午後4時~ ※日本橋下集合


えどはくカルチャー
「えどはくの資料が語る 後藤新平ゆかりの人々」 講師:松井かおる(学芸員)

日時
2007年9月7日(金)午後2時~午後3時30分
講座コード
0707-6-04
定員
130名
受講料
1000円
応募締切
2007年8月22日(水)
江戸東京博物館:電話
03-3626-9974

Art inn美術館一覧:江戸東京博物館こちら
江戸東京博物館:生誕150周年記念「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」はこちら

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おまけ~鉄道ファンのご来場、お待ちしてま~す!



「昭和通(第一号幹線)街路模型」(「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」より)「昭和通(第一号幹線)街路模型」
(「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」より)


 後藤新平は、前述の通り南満洲鉄道株式会社の初代総裁に就任。当時の貴重な写真や資料・模型などで、その功績を紹介しています。ということは・・・・・・現在、江戸東京博物館で開催中の「大鉄道博覧会 昭和への旅は列車に乗って」(2007年7月10日・火~9月9日・日)にお越しの方は無視できない! 他にも右記写真(震災復興の様子)のような路面電車と地下鉄のある断面模型などもあり、鉄道ファンは素通り厳禁! 少し時間に余裕を持って、ぜひ「後藤新平展 -近代日本をデザインした先駆者-」をご覧ください!